2014年3月29日土曜日

3月のライオン / 羽海野チカ


3月のライオン / 羽海野チカ




私の大大大好きな物語です。
ついこの前、手塚治虫文化賞を受賞しましたね!

プロ棋士である高校生の桐山零くんが主人公で、将棋の世界や周りの人達との関わり、義理の家族との確執、心の傷などを描いています。
将棋の世界についてまっっったく無知でしたが、細かく書かれているので流し読みでもストーリーを追える感じになっています。
もちろん、話の進行と共に解説もされているので、対局の流れを理解しながら読んでいくこともできて、とても興味深いです。

そして、あるきっかけがあって出会い、桐山くんがお世話になったりお世話したりと家族のような関係である川本家の三姉妹とおじいちゃん、プロ棋士界の先輩、同僚など彼を取り巻く環境に彼自身救われたり考えさせられたりしながらも強くなっていきます。
いじめについても深く描かれていて、私は涙ぐみながら読みました。深く語らないのでぜひ読んでください。

「ハチクロ」でお馴染みの羽海野チカ先生ですが、何が好きかって、どんな細かい小物の絵まであったかい感じがするのです。
風景も背景も情景も、あったかくて大事に描かれているのが伝わる、ウィキペディアにも同じことが書いてあるんですが、それを読まなくてもわかるくらい、わかるんです。それが大好きな理由。

そして、動物の表情が豊か。犬や猫が登場するとき、人間のようなセリフが付いていて、本当にそんな事を言っているような表情で描かれているのです。



羽海野先生自身、猫ちゃんを飼っているようでTwitterに載せられてるのをよく見るのですが、そこでも猫ちゃんのセリフ付きで呟かれていたり、喋っているようでもう可愛いのなんの。

そしてそして、描かれるご飯が本当に美味しそう!!!ふくふくでキラキラなお料理の描き方をされていて、写真や映像ならまだしも、絵で食欲をそそるって、すごい。



そのなかのひとつ「甘やかしうどん」(川本家に伝わる受験勉強時に出てくるおうどんで、贅沢にきつねあげとエビ天と温泉卵が具に入ってるもの)を自分で作って食べてみたらめちゃくちゃ!!美味しかった。。。

羽海野先生の柔らかい絵やカラー、力強い表情、コメディチックな運び、どれを取っても漫画家さんとして最高だと私は思います。



また、舞台が月島ということで、少し田舎っぽいところや庶民的なところがまたあったかみを感じるといいますか、大好きな空気です。

これもまた私が好きな「ひとつのテーマを極めるため努力する系」に当てはまるのですが。サッカーとか野球とかメジャーなテーマにはあまりそそられないんですよね。
かるたとか将棋とか昔遊びてきな漫画ってあまりないですよね。ちなみに今すごくヒカルの碁が読みたいです。笑
あと音楽に努力する系が好きです!それこそドラマ化までしていますがのだめカンタービレや、四月は君の嘘など。これは後々書きたいと思っているのでまた今度。

羽海野先生の原画展もう一度やってほしいと願います。堅苦しい漫画だと思っているかたも多いと思いますが、ぜひ試しに1巻を読んでみてほしいです。そしたらきっと、一気に全部読んじゃうはず!
オススメです。

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