2014年2月4日火曜日

かくかくしかじか / 東村アキコ


かくかくしかじか / 東村アキコ



友達が「漫喫で読んで、そのまま本屋へ走った」と言っていて、気になって買ってみました。

東村アキコという漫画家さんが美大を受験するために通い始めた油絵スクールの先生をスポットに当て、自伝本として高校生~現在までの成り様を描いています。

初っ端から描いてあるのですが、東村アキコ先生はただ漫画がものすごく好きで、人より絵も上手い自信があったために、自分は天才で将来は漫画家になるに決まってるのだと思っていたのだとか。
そんな自信とプライドをその先生に一度ズタボロにされ、最初は大嫌いだった先生を恩師と呼んでいる今までをコメディーと真面目を織り交ぜてリアルな日常を綴っています。

頭はクソ悪いのになぜ美大に入れたのか?なぜ油絵を描いていたのに漫画家になれたのか?赤裸々に描いてあります。

そして、これを教えてくれた友達がまさに絵描きさんなのですが、「まだ遅くないんだって思えるよね。」と言っていました。
まさにその通り、同じことを思いました。

(ここから少しネタバレになりますが)東村アキコ先生は、美大を出て一度OLに就職しました。しかも数年働いて、ふとある時漫画を描き始めて、投稿して賞を取ってデビューしたそうです。
おそらく当時25、6歳です。今の私より年上。

私も絵を描くのが好きなので、漫画家さんやイラストレーターさんの仕事に憧れがあります。が、才能を見限っているので夢とは言えないかもしれないです。読む側、嗜む側のほうが合っているので、今はそういう仕事に就くのが夢であり希望ですね。

かなりコメディータッチで描かれている日常ですが、その恩師のことになると切なく、懐かしいというよりも寂しいと言いたげな描きかたをされていて、読んでいて切ない気分になります。

恩師の先生は今何をされているのか、それは今後の展開を経て、最後に明かされる話なのだろうと勝手に思い、待っているのでした。

一人の半生を漫画で綴った内容なので、フィクションの物語を好むかたにはオススメしませんが、絵や漫画に興味があるかたはぜひ読んでみてください。何かのきっかけや近道になればと思って東村アキコ先生も描いているのではないかなと思います。

つい、プププと笑ってしまいますよ

0 件のコメント:

コメントを投稿